habitat2

2022 / mp4, NFT / https://opensea.io/collection/habitat2

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(habitat2は架空の生態系のサウンドスケープと、それを可視化したスペクトログラムの映像からなる連作です。全ての音は林暢彦によってプログラムされたアルゴリズムによって自動的に合成されたものであり、フィールドレコーディングやそのほかのいかなる現実の録音素材も使用してはいません。生物の声のような音は、「多様性」を生成するというコンセプトに基づいて設計された遺伝的アルゴリズムによって生成されました。風にそよぐ植物の葉、雨、水の音などは、ホワイトノイズのフィルタリングやモジュレーションの産物です。 habitat2には1000種類のヴァリエーションがあり、どれひとつとして同じものはありません。)

 目下のNFTブームを「アウラ」の復権と解釈する向きがある。ティモシー・モートンによれば、ベンヤミンのアウラの定義は「自然」の定義と重なりあう。生成可能な霊性とは一種の模造自然である。(そしてあらゆる「自然な」ものが、作られたものでないと言い切ることはできない。)

 

 《habitat2》は、1分間の音響とその周波数成分を可視化した画像=スペクトログラムからなる。温暖な森のフィールドレコーディングのような音源はすべて自動生成された合成音である。「サウンドスケープ」の周波数分析はバーニー・クラウスの生態学的な研究を引用している。音響可視化技術は音の神秘を明らかにするかのようだが、アルゴリズムによって生成された音には、そもそも明かされるべき秘密がない。グラモフォンの線が徹頭徹尾「リアル」であるとするならば、スペクトログラムの濃淡には幽霊(specter)が潜んでいる。これはアウラの演出である。メタシンセによって合成された「音文字」(スペクトログラムに表示された際に、文字に見えるようにデザインされた音響)による作品番号とコピーライトは、商品化された野生のオーケストラに一抹のアイロニーを投げかける。

 

購入(OpenSea)

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